高級和菓子店「紡」が手がける、若年層・海外向けのセカンドライン「tsumugi」のブランディングデザイン。
「心を整えるための和菓子」をブランドコンセプトに、禅の教えを日々の暮らしの中でカジュアルに体験できるブランドとして構築しました。


ロゴは「糸を紡ぐ様子」「7日間の体験」「禅の移ろい」をモチーフに、7日間の禅体験が、1本の未来に静かにつながっていく様子を表現しています。ロゴタイプにも“間”を持たせることで、禅に宿る「移ろい」と「余白の美」を体現しました。
7日間、それぞれ異なる禅の概念をテーマに、ひとつひとつ丁寧に仕上げた和菓子を詰め合わせました。
練り切り・饅頭・錦玉羹など、味や食感、造形の違いを楽しみながら、日々、内なる静けさへと導く「禅のアドベント体験」を提供します。
DAY 1 – 静寂「練り切り」  
ふっと心がほどけるような、静けさのひととき。
水面のように広がる波紋が、静寂の始まりを知らせます。

DAY 2 – 間「饅頭」
ふんわりとした甘さと空間の美。
何もない「間(ま)」が、すべてを引き立てる余白になる。

DAY 3 – 調和「錦玉羹」
透き通るような羊羹に映る、自然の呼吸。
見えない調和が、心をやさしくととのえていく。

DAY 4 – 侘び「おこし」
素朴な中に、深い味わい。
過ぎゆく時間に寄り添いながら、侘びの心を思い出す。

DAY 5 – 寂び「最中」
儚さの中に宿る、美しき強さ。
静かに崩れていく最中が、静寂の余韻を残す。
DAY 6 – 無常「琥珀糖」
口の中でとけていく儚い甘さ。
移ろいゆく一瞬が、無常の真理をやさしく教えてくれる。

DAY 7 – 悟り「落雁」
枯山水のような落雁に込めた、終わりと始まり。
心の澄みわたる朝のように、静かに満ちていく。

ライフスタイルに寄り添う、新しい和の提案として、「tsumugi」はまずEC限定で展開。
桐箱の高級感とSNSでの共有性を活かし、ギフトや自分へのご褒美としての需要を狙います。
CLIENT
tsumugi(つむぎ)
※本事例は、自主制作による架空のブランディングプロジェクトです。

SUMMARY
高級和菓子店「紡」が新たに手がける、若年層・海外向けの新ブランド「tsumugi」のブランディングプロジェクト。「心を整えるための和菓子」をコンセプトに、禅の教えをテーマとしたアドベントカレンダー形式の商品を開発。ブランドコンセプトから商品体験設計、ロゴ・パッケージデザインまでを一貫して行いました。

BACKGROUND
近年、和菓子の需要が高齢層に偏りつつある中で、若年層や海外からの関心の低下が課題となっていました。
そこで「紡」では、従来の伝統的なブランドはそのままに、カジュアルに“和と禅”を感じられるセカンドライン「tsumugi」を立ち上げる戦略を提案。「静かに、やさしく心をととのえる」体験を軸に、見て美しく、食べてやさしい和菓子を詰め込んだ七日間のアドベントカレンダーを開発しました。

APPROACH
・ブランドコンセプト設計
「tsumugi」というブランド名には「心を紡ぐ、日々を紡ぐ」という意味を込め、和の静けさや禅の教えを現代的なライフスタイルの中で体験できるブランドとして設計しました。

・商品体験設計
メイン商品は、「7日間で禅を感じるアドベントカレンダー」。
「静寂・間・調和・侘び・寂び・無常・悟り」といった禅の概念を和菓子に込め、1日ごとに少しずつ心が整っていくストーリー体験を構成。賞味期限や品質管理にも配慮し、干菓子と半生菓子のみで構成することで、美しさと保存性のバランスにも優れた商品設計としました。

・パッケージ設計
高級感とサステナビリティを両立するため、再利用可能な桐箱を採用。小物入れなどに転用できることで、食べ終わったあともブランド体験が続く仕組みに。ギフト用途やSNS映えも想定し、シンプルで洗練されたビジュアルに仕上げました。


・プロモーション戦略
若年層および海外ユーザーをメインターゲットに、SNSを活用したプロモーションを展開。まずはECサイトから販売を開始し、ライフスタイル系インフルエンサーとのコラボレーションで認知を拡大。ブランドの成長に応じて、実店舗展開や百貨店での期間限定販売なども視野に入れています。



CATEGORY
ブランディングデザイン
ロゴデザイン
WEBデザイン
商品コンセプト開発
パッケージデザイン

Other Works

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